曲率比は、溝(レース)の曲線半径とボールの直径の比率です。幾何学的な理由により、この値は0.5より大きくなければなりません。ISO 281 の計算の表で使用される値は、次のとおりです。 ラジアル玉軸受の場合、fi=fe=0.52 スラスト玉軸受の場合、fi=fe=0.535であり、(ISO/TR 1281-1, 2008) に記載されている通りです。
(ISO/TS 16281, 2008) によると、通常の値は以下の通りです。ラジアル玉軸受では fi=0.52 fe=0.53となり、スラスト玉軸受では、 fi=fe=0.54 。また、(ISO 76, 2006) では、スラスト玉軸受に fi=fe=0.54を使います。
自動調心やバーレル軸受では、 fi= fe=0.5の値を使用する必要があります。ここで、外溝径は参考値として deの値を使用します。
(ISO 281, 2007) 及び (ISO 76, 2006) によると、曲率比が大きいと負荷容量が低下するため、fc を小さくする必要があるが、曲率比が小さいと "必ずしも負荷容量を高くする必要がありません"。そこで、本ソフトウェアでは、負荷容量の計算に使用する曲率比の限界を入力することができます。玉軸受については、軸受タイプの後ろにある-ボタンを参照してください。
自動調心玉軸受の場合、 feのために外溝径は deを参考値として使用します。したがって fe=0.5をデフォルトで使用する必要があります。外溝径が fe=0.5で球形なので、-ボタンで半径を入力し、オプションでピッチ径Dpwを調整します。
入力欄の後ろにある-ボタンを使用すると、指定された半径から曲率比を計算することができます。ローラーとピッチの直径が正しく入力されていることを確認してください。